大和井(やまとがぁ、やまとがー)は、沖縄県宮古島市平良にある井戸。石造遺跡。
ガーと呼ばれる湧き水の湧き出す箇所の一つで、住民の貴重な生活用水として利用されてきた。すくそばにあるぶとら井(ぶとらがぁ、ぷとぅらがー)とともに「大和井」という名称で1992年(平成4年)12月18日 に国の史跡に指定された。
大和井は、石段を降りた下にある降り井(うりがぁ)で、周囲約20メートル、高さ約6メートルの円形の石積みの穴の底に石敷きの広場を設け、その奥部が取水口とされている。広場までは、折れ曲がった石段が続いており、その途中には門扉が設けられたと思われる閂の跡がある。1720年に掘られたものと考えられている。
伝承によると、この井戸は、首里王府や薩摩藩から派遣された役人専用の井戸であったともいわれている。見事な石細工や、厳重な管理の様子をうかがわせる閂の跡が残る。
ぶとら井は、大和井から50メートルほど北西に位置する井戸で、より簡素な造りを持ち、一般の住民用として用いられていたものと考えられている。
沖縄県宮古島市平良西仲宗根