西院春日神社(さいいんかすがじんじゃ)は、京都市右京区にある神社である。旧社格は村社。
春日神(建御賀豆智命・伊波比主命・天児屋根命・比売神)を祀る。
淳和天皇が退位に伴い淳和院離宮(別名西院・この付近の地名である西院の由来となった)へ居を移すに際し、天長10年(833年)にその守護社として創建された。付近では当時の淳和院の遺構が発掘されており、規模の大きな離宮であったことが判明している。
境内社である還来神社(もどろきじんじゃ)は、還来大神として知られており、旅行の安全にご利益があるとされる。また先の大戦中には、出征兵士の無事帰還を願う家族が多数訪れたという。
還来神社の神前には神石「梛石(なぎいし)」があり、この「椰石」を旅行する人が往きに還りに撫で、「無事息災、還来成就」を祈願する風習がある。また病弱な人がこの石を撫でたその手で患部を撫で、健康回復を祈願されることから「撫石」とも呼ばれる。
境内には、日清戦争以降の戦争における西院地区の戦没者を祀る招魂碑が建てられている。元は明治34年(1901年)に京福西院駅付近に建てられたものが昭和3年(1928年)に境内へ移設され、後に碑の石を改築したものである。
京都府京都市右京区西院春日町61