歓喜院(かんぎいん)は、埼玉県熊谷市妻沼(めぬま)にある高野山真言宗の仏教寺院である。
日本三大聖天の一つとされ、「埼玉の小日光」とも言われる。参拝客や地元住民からは「妻沼聖天(めぬましょうでん)」「(妻沼の)聖天様」「妻沼聖天山」などと呼ばれている。
寺伝では治承3年(1179年)に、長井庄(熊谷市妻沼)を本拠とした武将齋藤別当実盛が、守り本尊の大聖歓喜天(聖天)を祀る聖天宮を建立し、長井庄の総鎮守としたのが始まりとされている。その後、建久8年(1197年)、良応僧都(斎藤別当実盛の次男である実長)が聖天宮の別当寺院(本坊)として歓喜院長楽寺を建立し、十一面観音を本尊としたという。
平成24年、聖天堂(本殿)は国宝に指定された。境内正面入口に位置する貴惣門(高さ18mの銅板葺きの八脚門)、聖天堂の秘仏本尊・錫杖頭(しゃくじょうとう)は国指定重要文化財。
中門(仲門)と呼ばれる門がパワースポットだという。四脚門(しきゃくもん)、甚五郎門(じんごろうもん)とも呼ばれる。1670年の寛文の大火で類焼を免れ、妻沼の聖天様の建造物のなかで最古のものとされている。また、明治43年の大洪水の水位の跡が、柱に残っている。貴惣門と仁王門の間に建っていることから、「仲を取り持つ」良縁パワースポットだという。
埼玉県熊谷市妻沼1627