万座毛(まんざもう)は、沖縄県国頭郡恩納村にある景勝地。海岸の絶壁に、象の鼻の形の岩が付いているのが特徴。東シナ海に面し、沖縄海岸国定公園に属する。
琉球王朝の時の王である尚敬王が、「万毛(毛は原っぱのこと)」(言い換えると「一万人が座れる広い原っぱ」)と評したことに由来していると言われている。
岩の上面のシバ草原は主としてコウライシバから構成され、これにナハエボシグサ、シオカゼテンツキなどが混じる。周辺にはモンパノキやクサトベラなどの海岸性の低木が群落を作っている。
沖縄の隆起珊瑚礁には天然のシバ草原が稀ではないが、ここはその最大規模のものである。多くの海岸性植物が見られるが、この地域の海岸崖地には、イソノギクをはじめ、沖縄島でもここだけに見られる特殊な植物がいくつか生育することが知られており、万座毛石灰岩植物群落として沖縄県指定天然記念物に指定されている。
沖縄県国頭郡恩納村恩納