勧修寺(かじゅうじ)は、京都市山科区にある門跡寺院。真言宗山階派大本山。山号を亀甲山と称する。開基(創立者)は醍醐天皇、開山(初代住職)は承俊、本尊は千手観音である。
皇室と藤原氏にゆかりの深い寺院である。寺名は「かんしゅうじ」「かんじゅじ」などとも読まれることがあるが、寺では「かじゅうじ」を正式の呼称としている。一方、山科区内に存在する「勧修寺○○町」という地名の「勧修寺」の読み方は「かんしゅうじ」である。
900年(昌泰3年)醍醐天皇の生母藤原胤子の追善のため創建された寺で、外祖父藤原高藤の諡号(しごう)をとって勧修寺と号した。開山は東大寺出身の法相宗の僧である承俊律師。代々法親王が入寺する宮門跡寺院として栄えたが、1470年(文明2)兵火で焼失して衰退し、江戸時代に入って徳川氏と皇室の援助により復興された。(法親王とは皇族男子で親王宣下後に出家した者。宮門跡とは代々皇族が住持を務める別格寺院のこと)
京都府京都市山科区勧修寺仁王堂町27-6