竹富島(たけとみじま)は、沖縄県の八重山諸島にある島。沖縄県八重山郡竹富町に属している。八重山の中心地である石垣島からは、高速船で約10分程(約6km)の距離にある。
島の中央部にある集落全体が、木造赤瓦の民家と白砂を敷詰めた道という沖縄古来の姿を保っている。なお、「竹富」は近代になってからの当て字で、明治半ばまでは「武富」と表記されることが多く、かつてはタキドゥンと呼ばれていた。現在も住民には「テードゥン」と呼ばれることが多い。
赤瓦屋根の家並と並んでこの島の特徴となっているのが、一年を通して数多くの祭礼が継承され、実施されていることである。プイ(豊年祭)や結願(キツガン)祭、節祭(シチ)といった、八重山の各地で行われている祭に加え、世迎え(ユーンカイ)、十五夜祭(ジングヤ)など竹富独特のものも少なくない。それらの中でも、特に盛大に行われているのは、陰暦の9、10月中の甲申(きのえさる)の日から10日間に渡って行われる種子取祭(タナドゥイ)である。この期間は数々の神事が行われ、また祭の7、8日目には多くの奉納芸能も行われる。期間中は多数の観光客も訪れて島は活況を見せる。
かつては織物が盛んで、芭蕉布の原料となる芭蕉の木があちこちにみられる。現在でも竹富民芸館を中心として、ミンサーやぐんぼうなどが織られている。
また多くの御嶽(うたき)が存在し、信仰の対象となっている。特に竹富島の始祖と言われる6人の酋長を祀った御獄は六山(ムーヤマ)と呼ばれ、各種の神事の行われる最も重要な拝所とされている。
沖縄県八重山郡竹富町