鎌倉宮(かまくらぐう)は、神奈川県鎌倉市にある神社である。別名・大塔宮(おおとうのみや)。
護良親王(もりながしんのう)を祭神とする。
護良親王は後醍醐天皇の皇子で、父とともに鎌倉幕府を倒し建武中興(建武の新政)を実現したが、その後、足利尊氏との対立により足利方に捕えられて東光寺に幽閉され、建武2年(1335年)の中先代の乱の混乱の中で尊氏の弟の直義の命で、家来である淵辺義博(ふちべのよしひろ)によって殺められた。
本殿の後方にある土手の穴が、親王がおよそ9か月間幽閉されていた土牢であるという古伝承がある。
「盃割り舎」では、盃を石に投げて割ることで煩悩を払うことができるという。
また、拝殿の前に置かれてある「かわらけ」に息を吹きかけてから、そのかわらけを地面に埋め込まれた「厄払い石」に投げて割れば、厄払いになるといわれている。かわらけに息を吹きかけることで体の中の悪いものを移し、それを割ることで悪いものをなくすという。
境内には「撫で身代り」「鎌倉宮の身代わりさま」がある。護良親王に従って戦い、吉野の戦いで親王の身代わりとなって最期を遂げた武将・村上義光の姿を、境内の樹齢103年の欅の大木で彫り上げた像である。自分や大切な方の気になる場所を心を込めて三回撫でる。
神奈川県鎌倉市二階堂154