護王神社(ごおうじんじゃ)は、京都市上京区にある神社である。別称子育明神。
和気清麻呂と姉の和気広虫を主祭神とし、藤原百川と路豊永を配祀する。大正4年(1915年)、大正天皇の即位の際に広虫が合祀された。広虫が孤児救済事業で知られることから、当社は子育明神と呼ばれるようになった。
また護王神社は、狛犬の代わりに狛猪が置かれている。和気清麻呂が宇佐へ配流の際に、道鏡から送り込まれた刺客に襲われたのを、突如現われた300頭の猪によって難事を救われたとの伝説に由来する。「いのしし神社」の俗称もある。亥年の参拝者は例年よりも増加する傾向がある。
境内には狛猪のほかにも多くの猪に因むものがある。日本銀行券としてかつて発行されていた10円紙幣は、1890年から1945年まで発行されたものは一貫して和気清麻呂と護王神社が描かれたが、そのうち1890年に発行されたものは表面の枠模様の中に8頭の小さな猪が描かれ、さらに1899年に発行されたものは裏面に大きな猪が1頭描かれた。10円紙幣はその後1915年発行のものから猪が描かれなくなったが、その後も含めて和気清麻呂の肖像画が描かれた10円紙幣は長らく「いのしし」と俗称された。
手水場にある猪像の鼻を撫でると御利益がある、と言われている。
また、フィギュアスケートの高橋大輔選手ファンの「聖地」ともなっている。護王神社が足腰の守り神として知られることから、高橋選手のケガを知ったファンが回復祈願の絵馬を納めることになったという。
護王神社の境内には、樹齢百年を超え、護王神社の御遷座当時からあるといわれるかりんの木があり、「ぜんそく封じのご神木」として親しまれている。かりんの果実にはぜんそく封じの効用があるといわれ、かりんやかりん水飴を授与所で入手することもできる。京都市「名木百選」の一つ。
京都府京都市上京区烏丸通下長者町下る桜鶴円町385
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