雄島は宮城県松島にある島の一つ。松島の名称の由来となった島。
見仏上人が12年間にわたって島から一歩も出ずに修行した。この偉業を讃えて、後鳥羽上皇から千本の松を贈られたことにから、「千松島」と呼ばれるようになった。それが転じてこの地一帯が「松島」となった。
雄島には108の岩窟があったといわれるが、現在残っているのは50ほど。これらの岩窟は修行僧らが死者の浄土往生を祈念したもので、内部の壁面には卒塔婆や仏像、法名を彫った跡が数多く見られる。
雄島に渡る渡月橋は「別れ橋」とも呼ばれている。修行僧が俗世との縁を絶ったことに由来する。福浦島の福浦橋は「出会い橋」、五大堂の透かし橋は「縁結び橋」だと言う。別れ橋で悪縁を絶ち、出会い橋で良縁に出会い、縁結び橋で縁を結ぶ、と言われ、この順番で回るのが良いとされる。
宮城県松島町松島海岸