天香久山(あまのかぐやま、あめのかぐやま)は、奈良県橿原市にある山。「天香具山」と表記されることもある。
畝傍山、耳成山とともに大和三山と呼ばれる。
古代から「天」という尊称が付くほど三山のうち最も神聖視された。天から山が2つに分かれて落ち、1つが伊予国(愛媛県)「天山(あめやま)」となり1つが大和国「天加具山」になったと『伊予国風土記』逸文に記されている。
藤原京の東にあることにより太陽信仰の地であったともいわれる。
現在、山頂からは畝傍山を望むことができ、その山頂には國常立命を祭神とする國常立(くにとこたち)神社があって、2つの小さな祠のうちの1つには高靇神が祀られている。
山の北麓には櫛真智命神(くしまちのみことのかみ)を祭神とする天香山神社(あまのかぐやまじんじゃ)、南麓には天照大神の岩戸隠れの伝承地とされる岩穴や巨石を神体とした天岩戸神社(あまのいわとじんじゃ)がある。
歴史的風土特別保存地区と国の名勝に指定されている。
奈良県橿原市南浦町