玉置山(たまきさん)は、奈良県吉野郡十津川村にある山。大峰山系の最南端で標高1076.4メートル、主に石英斑岩で形成される。
海のない奈良県にありながら山頂からは熊野灘を望むことができることから「沖見岳」「舟見岳」とも呼ばれ、修験道においては「無漏岳(むろだけ)」とも称された。
東には北山川とその支流の葛川、西と南には十津川とその支流の芦廼瀬川が流れている。山頂直下の九合目には玉置神社があり、悪除童子の在所とされて大峯奥駈道の靡(行所)となっている。かつては別当寺の高牟婁院もあり、長く神仏混淆の修験道の行場として栄えていた。『大和名所図会』には「玉井川村西北一里にあり。峯巒森列にして、中に月見窟・中山・土室等の別峯あり」と記されている。
奈良県吉野郡十津川村