猊鼻渓(げいびけい)は、岩手県一関市東山町にある砂鉄川沿いの渓谷。
岩手県で最初(1923年10月8日)に、国の名勝に指定された。全長2キロメートルで、高さ50メートルを超える石灰岩の岸壁が連続、至る所に奇岩や流れ落ちる滝が点在し、付近と同様に鍾乳洞も見られる。名称の由来は峡谷出口近くに位置する、侵食された鍾乳石が獅子の鼻に似ていることから名付けられた。(猊とは獅子のこと)
奇岩として知られるものに、鏡明岩、藤岩、凌雲岩、毘沙門窟、あまよけの岩、古桃渓、吐雲峰、壮夫岩、少婦岩、錦壁岩、大飛泉、馬髭岩、獅子ヶ鼻、仙帯岩、大猊鼻岩などがある。
東北の耶馬渓と謳われる。船頭が謡う猊鼻追分を堪能しながらの舟下りを楽しめることから、観光地として人気がある。紅葉の他、藤の名所としても名高い。観光客が乗船するのは手漕ぎ船である。
ほとんどの箇所では水深が浅く、流れも非常に緩やかではあるが、他のイベント乗船同様、救命胴衣の着用が必要となった。
なお同市内の西部、磐井川沿いには名称が類似した厳美渓という景勝地があり、こちらも国の名勝及び天然記念物に指定されている。
猊鼻渓のパワースポット「うん玉投げ」では、「福」「縁」「寿」「愛」「願」「運」「恋」「絆」「禄」「財」の中から運玉を選んで投げいれることができる。
岩手県一関市東山町