滋光寺は新潟県五泉市の曹洞宗寺院。
草創期は詳らかでないが、往古は真言宗か天台宗の霊刹と伝えられている。白山はその昔、山岳宗教の拠点の一つであった。
時の嶽城主・神戸太郎最重が室町時代初期、応永10年(1403)頃、岩船・耕雲寺の傑堂能勝禅師の道風を慕い、師を勧請して中興の祖となし、爾来、禅刹として再興。ご開山・傑堂能勝禅師は、南北朝時代、後醍醐天皇を支えた楠木正成の直孫と伝えられる。早くから祖父・正成の意志を継いで、南朝の再興を願い、一族と共に良く奮戦するが、25歳の時、相手方の弓矢により足を痛められ治療の折、仏典を読み戦国乱世の虚しさを感じ、諸方に多くの禅匠を参じた後、越前・龍沢寺の梅山聞本禅師の会下に投じ、禅の奥義を究めたといわれている。
新潟県五泉市蛭野870