太平山は台湾の東北部、宜蘭県の南西部にある山。太平山国家森林遊楽区がある。海抜1950メートル前後の山域で、独立した山峰ではない。

長らく交通の便が悪く、アクセスの困難な秘境だったが、2006年に開通した雪山隧道により台北からの日帰りも可能になった。

太平山は阿里山や八仙山と並んで台湾三大林場と言われていた。元はタイヤル族の言語の音から「眠脳」と呼ばれていたが、後に太平山と改められた。

「人間仙境」と言われるほど美しい所で、湿った空気に降水量も多いため、様々な植物や昆虫などが見られる。

宜蘭翠峰湖は太平山と大元山の間にあり、標高1900mに位置する湖。湖面の広さは20haに達し、台湾最大の高山湖である。入山を制限される管制区にあり、湖水は一年を通じて澄み渡っている。特に「翠峰朝日」と称される朝の風景は、太平山でも見逃すことのできない美景の一つである。ミカドキジ、サンケイなどの珍しい鳥類が観察できる。