一宮神社(いっくじんじゃ)は、愛媛県新居浜市にある神社である。社名は、新居郡の一宮として崇敬されていたことによる。大山積神(おおやまつみ)、大雷神(おおいかづち)、高龗神(たかおかみ)を主祭神とし、建御名方神(諏訪神)を配祀する。
創建の年代は不詳であるが、古くより大山積神と祀っていたという。和銅2年(709年)、大三島より大雷神・高龗神を勧請した。新居郡との縁深い嵯峨天皇の勅願所として崇敬を受け「神号正一位一宮大明神」の額を賜る。天正13年(1585年)に起こった天正の陣の際、毛利氏・小早川隆景軍の焼き討ちに遭い消失。その後、毛利氏に不幸が続いたために祟りがおりたと恐れ、元和6年(1620年)に毛利氏により再建された。この際、御分霊を長門の萩城下に勧請し分社を建て、厚く奉ったという。宝永2年(1705年)、西条藩主松平頼純が現在の社殿を造営し、「西条藩六社」に加えた。
一宮神社の境内や参道には約90本の楠が群生しているが、本殿横にあるひと際大きな楠は「一番楠」と呼ばれ、パワースポットだという。幹周り9.4m、国の天然記念物。
一番楠の根本には「楠木神社」という小さな祠がある。昔、一番楠の根本に住みついていて、困っている人を見つけては人助けをしたというタヌキ「小女郎狸」が神使として祀られている。
愛媛県新居浜市一宮町1丁目3-1