八倉比売神社(やくらひめじんじゃ)は、徳島県徳島市国府町矢野にある神社。式内社(名神大社)・阿波国一宮の「天石門別八倉比売神社」の論社の1つ。旧社格は県社。
御祭神は八倉比売命(天照大神の別名であるとする)。杉尾山自体を神体としている。
創建の年代は不詳であるが、社伝には天照大神の葬儀の様子が記されている。はじめは杉尾山に連なる気延山の山頂にあったが、後に気延山南麓の杉尾山に鎮座した。安永2年(1773年)に書かれた文書には、鎮座から2150年と記されており、逆算すると紀元前378年(孝安天皇15年)となる。
承和8年(841年)に正五位下の神階を授けられ、元暦2年(1185年)に最高位の正一位となった。江戸時代には阿波国を治めた蜂須賀氏が当社を崇敬した。寛保年間(1741年 - 1743年)に杉尾大明神と称し、明治3年(1870年)に現社名に改めた。
社殿裏手には五角形の磐座がある。一説には卑弥呼の墓であるという。
近くに「天の真名井」と呼ばれる井戸があり、現在は「大泉神社」として祀られている。
徳島県徳島市国府町西矢野531