宇治橋(うじばし)は、三重県伊勢市にある皇大神宮(内宮)の参道口にある橋。別名御裳濯橋(みもすそばし)。日本百名橋の一つ。
橋の両側に神明鳥居があり、外側(外)の鳥居は、外宮正殿の棟持柱の古材から、内側(内)は内宮正殿の棟持柱の古材から作られる。明治以降、これらの鳥居が建て替えられると外の鳥居は三重県桑名市桑名宿の七里の渡しで、内の鳥居は鈴鹿峠の麓にある三重県亀山市関町関宿の関の東の追分で、それぞれ神宮遙拝用の鳥居に20年間使用されている。
宇治橋は五十鈴川に対してほぼ直角に架けられており、西岸から東岸を見た場合は約30度南を向いている。宇治橋の東側には島路山があり、日の出は島路山からとなる。このため日の出が南よりからとなる冬至を中心とする約2か月の間は宇治橋の鳥居の間からの日の出となるが、永らく誰の気にも止められなかった。1980年代にこれに気付いた参拝客の情報により、神宮の広報誌の『瑞垣』(みずがき)に冬至前後は鳥居の間から日が昇ると紹介されてから有名となり、冬至前の数日から1月初旬の間は鳥居からの日の出を見る人で賑わうようになった。
宇治橋西側(宇治今在家町)に内宮所管社の饗土橋姫神社がある。祭神は宇治橋鎮守神(うじばしのまもりのかみ)で、宇治橋を守護する神社とされる。社殿は内宮に準じ内削ぎの千木と、4本で偶数の鰹木を持つ板葺屋根の神明造で東面し宇治橋を向いている。
宇治橋の欄干に十六基の擬宝珠(ぎぼし)があるが、入り口の大鳥居からみて左側の二つめの擬宝珠だけ色が違い、この擬宝珠の中に宇治橋鎮守神である饗土橋姫神社のお札「萬度麻(まんどぬさ)」が納められいる。この擬宝珠がパワースポットだという。
三重県伊勢市宇治館町