車公廟は香港のシャーティン(沙田)タイワイ地域にある道教寺院。
車公(チェ・クン)とは、南宋の時代(1127年~1279年)に南中国で起きた反乱を治めた将軍の名前。この車公が、南中国での反乱を治めた後に逃れたどり着いたのが、香港の新界にある沙田だった。このとき沙田では伝染病が流行していたが、車公が香港に移って来たと同時にこの伝染病が治まったという。
このことから香港の人々は、車公が訪れる場所では必ず反乱や伝染病が治まり、良い運気がもたらされると考えた。
この車公廟は、シャーティンに広がっていた疫病に歯止めをかけるために約300年前に建立された。伝説によると、この疫病は、寺院が完成したその日からおさまり始めたという。今の寺院の建物は、旧正月の2日に行われる車公祭(車公の誕生日)の際に寺院を訪れる多くの参拝者を収容できるように、1993年に建立された。
車公の巨大な像が本殿中央の祭壇に祀られて、主祭壇の横には大きな太鼓と鐘がある。その横には、扇風機のような車輪があり、3回転させると願いが叶うと信じられている。
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