出流原弁天池(いずるはらべんてんいけ)は、栃木県佐野市出流原町にある池である。池は1956年(昭和31年)栃木県指定天然記念物に指定されているとともに、池の水源は1985年(昭和60年)出流原弁天池湧水として名水百選に選定された。
昔、出流原に朝日長者が何不自由なく暮らしていたが、ただ一つだけ子宝に恵まれなかったので、長者夫婦が出流原弁天に子授けの願をかけた、すると美しい女の子が生まれ「鶴姫」と名付け大切に育てた。「鶴姫」が18歳の時、山に遊びに入ったまま行方不明となり。大事な子どもを亡くした長者夫婦に、ある時神が霊示したことは、「姫は弁天池の鯉となっており」、竜神となって昇天するためには莫大な財宝がいる」との旨であった。そこで長者は娘のためにと後山に財宝を埋め「朝日さす夕日輝く木の下に、うるし千ばい黄金億々」というような宝のありかをよんだ歌を残している。
磯山弁財天(磯山辨財天、出流原弁財天)は出流原弁天池を望む山の中腹にあり、赤い本殿は、一切釘類は使用されておらず、舞台作りの手法で作られている。
唐沢山城主藤原秀郷公の勧進により建立された。幾度かの火災により焼失したが、現在の本殿は鎌倉時代に切り立った石灰岩の中に建立された。特に水車講農民の信仰が厚く、感謝の総意により現在地に奉安したと言われ、現在でも大切に保存されている。
展望台からは赤見温泉の全景をはじめ、周辺地域や佐野の山々が見渡せる。
栃木県佐野市出流原町