熊野神社(くまのじんじゃ)は、山形県南陽市にある神社である。熊野大社(くまのたいしゃ)の通称の方がよく用いられている。日本三熊野の一つとされる。御祭神は熊野夫須美大神(伊弉冉尊)、熊野速玉大神(伊弉諾尊)、熊野家津御子大神(素盞嗚尊)。
社伝での最も古い記述は、大同元年(806年)、平城天皇の勅命により紀伊国熊野権現の勧請を受けて再興されたとするもので、それより前の国分寺建立のときに創建されたものと推定されている。実際には平安時代末期の平維盛(1158年 - 1184年)により創建されたとする説もある。社伝によれば、後白河天皇が久寿2年(1155年)の即位のときに当社に天下泰平の祈祷を命じ、以降勅願所になったと伝える。歴代の領主である伊達氏・最上氏・上杉氏の崇敬を受け、社領の寄進や社殿の整備が行われた。神仏習合の時代には、熊野三山と同じ証誠寺の寺号を称することを許され、熊野修験の一大霊場として栄えた。明治5年(1872年)に郷社、大正6年(1917年)に県社に列した。
本殿裏側に、三羽の兎が隠し彫りされており、この三羽の兎を全て見つけるとお金に困らず、幸せになれる、願い事が叶うと言い伝えられている。最後の三羽目は、人から聞いたり、場所を教えてしまうとご利益がなくなると言われており、授与所で二羽目までの手引書を配布している。
山形県南陽市宮内3707-1