法多山尊永寺(はったさん そんえいじ)は、静岡県袋井市にある高野山真言宗別格本山の寺院。寺号の「尊永寺」よりも山号の「法多山」の名で広く知られている。遠州三山の1つ。本尊は聖観音(正観世音菩薩、厄除観世音)。
厄除け観音として知られ、厄除だんごが名物となっている。
寺伝によれば、神亀2年(725年) 聖武天皇の命により「大悲観音応臨の聖地」を捜し求めた行基によって建立されたという。
中世以降、守護大名今川氏の庇護を受けた。天正18年(1590年)、豊臣秀吉は当寺の寺領として205石を安堵。この205石は歴代徳川将軍によっても安堵され幕末まで維持された。最盛期には60余の子院を有し、近世にも12の子院が残っていたが、これらは明治時代までにすべて廃絶している。江戸時代後期の火災で伽藍を焼失し、現在の本堂は1983年に再建されたものである。
静岡県袋井市豊沢2777