白滝山は、広島県尾道市因島にある山。標高226.9m。
村上水軍の6代当主・村上新蔵人吉充が、永禄12年(1569年)に青木城を築城した際、布刈瀬戸の見張り所として観音堂を建立したと伝えられる。
参道や山頂付近に点在する五百羅漢(実際は700体程度)の石仏は、1830年に一観教の創始者・柏原伝六とその弟子たちが3年余りの年月をかけ作ったもの。一観教は、神道・仏教・キリスト教・儒教を一つに融合した新興宗教で、最盛期には因島に数千人余の信者を集めたが、藩からキリシタンの疑い掛けられ、教祖は投獄、翌年には獄中で不慮の死を遂げた。
白滝山の山頂付近には「恋し岩」がある。
昔、結婚の約束をした男女がおり、男が立派な相撲取りになると上京したが、約束の三年を過ぎても戻ってこないため、女は忘れられたと思い、海に身を投げてしまった。男が嘆き悲しんでいるとき、身投げした女の化身が岩となって現れていることを知り海からその岩を背負って白滝山山頂の観音堂まで運び奉った、という伝説がある。
この岩をなでながら願うと恋が叶うという。
春は桜、秋は紅葉を楽しむことができ、瀬戸内海を望む夕日のスポットでもある。
因島八十八ヶ所霊場の第85番札所「八栗寺」がある。
広島県尾道市因島重井町