宝来吉見神社(ほうらいよしみじんじゃ)は、熊本県阿蘇郡小国町の神社。鉾納宮(鉾納社、ほこのうしゃ)の名で知られる。
昔、近くの黒牟田という場所から、金の鉾が2振り出土し、これを祀ったことから鉾納宮と呼ばれる。
境内から土器の破片が出土し、社の前の丘からは石棺も出土している。
鉾納社には、平安時代に伝えられた伎楽の崑崙面とされる木製の仮面が伝えられている。伎楽とは推古天皇12(612)年、百済の味摩之により伝えられた芸能で、大きな寺院の法会などで演じられたもの。現在、伎楽の面が残されているのは法隆寺、東大寺などの寺院のみで、九州では宝来吉見神社にしかない。
また宝来吉見神社は、鉾納宮の夫婦杉(ほこのみやのめおとすぎ)で知られる。目通り幹囲はそれぞれ6.4m、5.7mで、推定樹齢700年。小国町の天然記念物に指定されている。
また、同じく小国町指定天然記念物の鉾納宮の大ケヤキがある。樹高約18m、目通り幹囲7.3m、推定樹齢約300年。
熊本県阿蘇郡小国町黒渕