ジャイアンツ・コーズウェー(Giant's Causeway)は、イギリス・北アイルランドにある、火山活動で生まれた4万もの石柱群が連なる地域。アントリム州ブッシュミルズの北2kmに位置する海岸線にある。1986年にユネスコの世界遺産に登録された。
ジャイアンツ・コーズウェー(「巨人の石道」)の名は、アイルランドの伝説の巨人フィン・マックールに因む。伝説では、彼がスコットランドの巨人ベナンドナーと戦いに行くためにコーズウェーを作ったとされる。
フィン・マックールはスコットランドへ辿り着く前に眠くなってしまった。フィンがいつまで経っても来ないので、ベナンドナーは彼を探すために橋を架けた。ベナンドナーがフィンよりも大きいことを見て取ったフィンの妻ウナは、フィンに毛布を掛けて、フィンが子どもであるかのように見せかけた(異伝では、ベナンドナーの大きさを見て逃げ出したフィンは、赤ん坊のふりをさせてくれと妻に頼んだ)。ベナンドナーは、「赤子」の大きさを見て、父のはずのフィンはもっと大きいのだろうと推測した。そして、恐れをなして、コーズウェーを蹴散らしつつ逃げ出したという。
異伝では、妻ウナが岩に彩色してステーキに見せかけたものをベナンドナーに出し、「赤子」のフィンには普通のステーキを出したところ、「岩のように硬い」はずのステーキを「赤子」が易々と食べるのを見て恐怖したベナンドナーが逃げ出した、というものもある。
コーズウェーの伝説に対応する伝説は、スコットランドのスタッファ島のフィンガルの洞窟 (Fingal's Cave) にも見られる。
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