アグン山(インドネシア語: Gunung Agung)とは、バリ島北部に位置する火山。海抜高度3,142メートルの成層火山で、バリ島内で最高所であるとともに、古来よりバリの人びとの崇拝の対象となっている。
アグン山は「火の神が住む山」を意味しており、島の守護神がいる場所として古くから信仰の対象とされてきた。バリ・ヒンドゥーの人びとは、「山側」を聖なる方位とみなす宗教観を抱いており、この山に向かう方角が常に聖なる方位となっている。山麓にはバリ・ヒンドゥーの聖地であるブサキ寺院が建てられている。
アグン山への登山道は、山の南東、南と西側にある。特に、ブサキ寺院を基点とする西登山道が一般的で、そこからの山の眺めが最高だとされる。寺院から水をくみ出すことは禁じられているため、登山者は各自で水を用意しなければならない。また、山道は火山灰と岩で覆われているため、登山用の丈夫な靴を履く必要がある。
山頂には噴火口があり、外周は切り立っているため登山道は無いので注意。山頂からはロンボク島のリンジャニ山を望むことができるが、両方の山も雲で覆われていることが多い。アグン山に登る上で一番良好な時期は空気が澄んで眺めのよい明け方が適しているといわれる。
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