タネ・マフタ (Tāne Mahuta) は、ニュージーランド北島のワイポウア森林保護区 にあるカウリ Agathis australis の巨木である。ニュージーランドにおいて最も有名で最も古い樹である。
「タネ・マフタ」はマオリ語で「森の神」を意味すると共に、マオリのパンテオンの神の名でもある。タネ・マフタは現存する最大のカウリとして知られている。樹高51m、幹の円周は13.8mである。樹齢は定かではないが、1250年から2500年ほどであろうと見積もられている。
マオリの神話によれば、タネ・マフタは父なる天空神ランギヌイ(Ranginui; もしくは単に Rangi)と母なる地母神パパトゥアヌク(Papatuanuku; もしくは単に Papa)の息子とされている。しかし両者は抱き合ったままだったので外へ出ることができなかった。そこでタネマフタは父を押し上げると、巨木で支えて落ちてこないようにした。すると大地に太陽があたり、植物と動物が育ち始めた。茂った植物は母なる大地に森を纏わせた。森に棲む全ての生物はタネ・マフタの子供であると考えられている。
この神話は、エジプト神話にある、大地の神ゲブ(兄にして夫)と天空の女神ヌト(妹にして妻)が抱き合っていてシューによって引き離される話と類似性がある。
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