パンテオン(Pantheon)は、ローマ市内のパラティヌスの丘に建造された神殿。元々は、様々なローマ神を奉る万神殿であった。
建物は、深さ4.5mのローマン・コンクリート基礎の上部に直径43.2m の円堂と半球形のドームが載った構造で、壁面の厚さは6mに達するが、高さによって材質を使い分けており、ドーム上部は凝灰岩と軽石を素材として用い、その厚さは1.5mに減じる。
床からドーム頂部までの高さは直径と同じ43.2mで、頂上部分にはオクルス(oculus, ラテン語で「目」の意)と呼ばれる採光のための開口部 があり、ドームの質量を感じさせない。ローマ神が信じられなくなったあとも、この象徴的な空間性によって、608年頃にはキリスト教の聖堂となり、破壊を免れた。建物自体が非常に改築されにくいものだったので、この荘厳な空間は、今日でも見ることが出来る。ラファエロの墓もここにある。
イタリア