椿山荘(ちんざんそう)は、東京都文京区関口二丁目の小高い丘に建つ宴会施設。広大な庭園を擁し、敷地内にはフォーシーズンズホテル椿山荘東京を併設している。
結婚式場・宴会場・庭園・会議施設・イベント会場として有名であり、都内施設としては、かなり広大なものである。
庭園内には白玉稲荷神社(しらたまいなりじんじゃ)が祀られている。大正13年(1924年)、藤田平太郎男爵が京都下鴨神社にあった一間四方の社殿を移築し、翌大正14年に伏見稲荷明神から白玉稲荷を勧請して椿山荘の守護神とした。また椎の御神木(樹齢500年、高さ20m、根本周囲4.5m)がある。
また、木春堂(もくしゅんどう)は、東急電鉄グループの創始者である五島慶太翁が、神奈川県足柄上郡の中津渓谷沿いに所有していた田舎屋を、昭和28年(1953年)に譲り受け移築したもの。
庭園にある古香井という井戸が特にパワースポットと言われるが、、プラザ脇にある五丈滝、山梨県東山梨群牧岡町大室の山中で発見された甲州御影石「福の亀」、京都南郊伏見の石峰寺に置かれていたという「羅漢石(らかんせき)」、織田信長の弟・織田有楽由縁のものと伝えられる「十三重の塔」、般若寺式石燈籠(はんにゃじしきいしどうろう)など、数多くの見どころがある。また、ホテル椿山荘東京には、七福神ならぬ八福神が祀られており、通常の七福神に加えて「庭の神」がいる。
三重塔「圓通閣(えんつうかく)」は国登録有形文化財に指定されている。平安期の歌人として名高い参議・小野篁(おののたかむら)ゆかりの寺院、広島県賀茂郡の篁山(たかむらさん)竹林寺に創建されたものを起源とする。大正年間の強風によりニ・三層目が大破した状態にあったところ、藤田男爵の目に留まり、大正14年目白の森に移築された。圓通とは、圓通大士すなわち観世音菩薩の異称で、圓通閣は観音堂を意味している。
東京都文京区関口二丁目