櫛田神社(くしだじんじゃ)は、福岡市博多区にある神社である。古くより博多の氏神・総鎮守として信仰を集める。地元の博多の人々からは「お櫛田さん」と愛称で呼ばれている。
祭神は大幡大神(櫛田大神)、天照皇大神、素盞嗚大神(祇園大神)の三神で、正殿に大幡主神、左殿に天照大神、右殿に素盞嗚神が祀られている。
当社以外にも日本全国にいくつかの櫛田神社があるが、それらが櫛名田姫を主祭神とする神社であるのに対し、当社では櫛名田姫は祀られていない。ただし、元々は櫛名田姫を祀る神社であったとする説もある。
7月の博多祇園山笠や10月の博多おくんちなどの祭事をおこなう。5月の博多松囃子(博多どんたく)は厳密には櫛田神社の祭事ではないものの、松囃子一行は櫛田神社から出発するしきたりになっている。
「霊泉鶴の井戸」がある。長寿の象徴で吉兆の鳥とされる鶴三羽に囲まれており、不老長寿に霊験あらたかといわれる。「一口目には自分の不老長寿を、二口目には家族の不老長寿を、三口目には親類縁者の不老長寿を」願って三口飲むの。
境内の入り口付近には「櫛田の銀杏」とよばれる樹齢約1000年の銀杏の木がそびえる。「博多祝い歌」にも謡われ、県の天然記念物に指定されている。
また他に「夫婦銀杏(めおとぎなん)」の名で親しまれる御神木がある。縁結びの霊木として信仰を集める。
福岡県福岡市博多区上川端町1-41