杭全神社(くまたじんじゃ)は、大阪市平野区平野宮町にある神社。
貞観4年(862年)、征夷大将軍・坂上田村麻呂の孫で、この地に荘園を有していた坂上当道が素盞嗚尊を勧請し、社殿を創建したのが最初と伝えられている。以降、建久元年(1190年)に熊野證誠権現(伊弉諾尊)、元亨元年(1321年)には熊野三所権現(伊弉册尊・速玉男尊・事解男尊)を勧請合祀し、後醍醐天皇から「熊野三所権現」の勅額を賜り、熊野権現社の総社とされた。明治になって現在の社名に改まった。
現在、毎月定期的に連歌会が催されている。夏祭り(平野だんじり祭)が毎年7月11~14日に行なわれ、付近の国道25号の走行が規制される。
杭全神社の拝殿前の狛犬は、足に紐が巻きつけられている。これは、家に居つかない人や家出しような人を足止めし、家出をした人が帰ってきたり、居場所がわかったりするおまじないだという。ニ本の紐の一本を狛犬の足に巻きつけ、もう一本を足止めしたい人や家出をした人の履物にくくりつけ、「走人足止め」の祈願をする。
境内には、樹齢約500年の「垂乳根の銀杏(たらちねのいちょう)」と呼ばれる霊木があり、この樹に祈念すると、母乳の出がよくなったり、乳の病が治るといわれている。
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