牛天神(北野神社)は、東京都文京区の神社。
源頼朝が1184年東征の際にここの入り江の松に船をつなぎ波風が静まるのを待つ間、夢に菅神(道真)が牛に乗って現れ二つの吉事があると告げた。武運満足の後は社を営むべしとあり、夢から覚めると牛の形をした石があった。その後、頼家が生まれ、平氏を西に追うことができ、ここに社殿を造営したという。
社殿の前にある牛に似た大きな岩のご神体は、「牛石」や「ねがい石」と呼ばれている。岩を撫でながら願を掛けると、さまざまな願い事が叶うといわれている。
また、境内の太田神社は、かつて貧乏神といわれる黒闇天女を祀っていた。小石川にある旗本が住んでいて、不幸はなくとも貧乏であったが、ある晩夢の中に貧乏神が現れ、「長い間居心地がいいのでこの家にいたが、このたびよそへ移ることにした。赤飯と油揚げを供えて祀れば礼として福徳を授ける。」とあり、その通りにすると万事よいことづくめで豊かになった。旗本は神像を彫り牛天神に納めたと伝わる。
ご神木の木斛(もっこく)は心をこめてお願いすると必ず願いが叶うといわれている。
東京都文京区春日1丁目5-2