発地であった。補陀落とは、観音菩薩の住処、あるいは降り立つとされる山で、『華厳経』ではインドの南端に位置するとされる。中世日本では、はるか南洋上に「補陀洛」が存在すると信じられ、これを目指して船出することを「補陀洛渡海」と称した。
また足摺岬の七不思議がある。
ゆるぎ石は弘法大師が金剛福寺を建立した際に発見したといい、心の善悪を試すと言われている。汐の満干手水鉢(王朝の満干手水鉢)は、岩の上に小さなくぼみがあり、汐が満ちているときは水がたまり、引いているときは水がなくなると言われている。他に不増不滅の手水鉢、亀石、根笹、亀呼び場、大師が開山の際に、爪で「南無阿弥陀仏」と六字の名号を刻んだという大師の爪書き石(名号の岩)がある。
高知県土佐清水市