佐井寺(さいでら)は大阪府吹田市の寺院。山田寺(さんでんじ)とも号する。玄奘三蔵について修行した道昭が677年に草創したといわれる。
本堂前に「佐井の清水」という寺の名前の由来となった井戸があり、現在も湧水が湧き出ている。この清水は、奈良時代の僧侶・行基の祈祷により、湧水したといわれる霊水を引いたものといわれている。かつては「お香水」と呼ばれ、病気の快復、特に「眼病」に効き目がある霊水として信仰される。今日でも眼病平癒のご利益を授かりに、多くの方が佐井の清水を求めてご参拝に訪れる。
また、境内にある薬師堂では、土用の丑の日になると疫病神や邪霊などをきゅうりに封じ込めて病気平癒を願う「きゅうり加持」が行われている。
慶安2(1649)年に京都所司代の板倉重宗が、佐井の清水で母の眼病が治ったことから寄贈したものと伝えられる鐘楼がある。
大阪府吹田市佐井寺1-17-10