豊受大神宮(とようけたいじんぐう、又は、とゆうけたいじんぐう)は、三重県伊勢市にある神社で、伊勢の神宮の2つの正宮のうちの1つである。一般には外宮(げくう)と呼ばれる。
皇大神宮(内宮)とともに正宮を構成し、両宮を参拝する際は外宮を参拝した後に内宮へ参るのがしきたりとされる。
豊受大御神を主祭神とし、相殿神として御伴神三座を祀る。
伊勢の中心にありながら、境内は平清盛が勅使として参った時に冠にその枝が触れたとされる古木「清盛楠」や、初夏には三重県花ハナショウブが咲き乱れる「勾玉池」などの自然が豊富に残される。
境内には多賀宮(たかのみや)、風宮(かぜのみや)、土宮(つちのみや)の3つの別宮(べつぐう、正宮に次ぐ高位の宮)を始め、斎館、神楽殿、神々の食事を調製する忌火屋殿(いみびやでん)、神酒を納めた御酒殿(みさかどの)などの建物があり、外宮の境界を守る四至神(みやのめぐりのかみ)が正宮の前に祀られている。
北御門口鳥居から北西に伸びる道を進むと、伊勢市を含む度会郡の守護神を祀る摂社の度会国御神社、更にその奥に五十鈴川河口を守る末社の大津神社が鎮座する。
正宮は、正殿・西宝殿・東宝殿の3つからなるが、幾重に板垣が巡らされており、拝所からは直接見ることはできない。正殿の背後には御饌殿(みけでん)と外幣殿(げへいでん)が並ぶ。正宮の隣には次の神宮式年遷宮の際に正宮が建てられる御敷地がある。この御敷地は、前回の式年遷宮の時に正宮が置かれていた土地であることから古殿地とも称する。
パワースポットとして知られるのが三つ石(川原祓所)。川原祓所は伊勢神宮の昔の祓所で、今も遷宮の川原大祓はこの場所で行われている。今では埋まってしまったが、昔は宮川の支流がここを流れていた。石の真上に手をかざすと周囲より温度が温かく感じるという。
外宮正殿前の道から、別宮へ向う水路に架かる石橋は、大きな一枚岩でできており、「亀石」と呼ばれている。高倉山古墳の入口の石だったと伝えられており、パワースポットと言われている。
正宮前の御神木、月夜見宮の御神木も、「パワーツリー」として多くの人が触れるため、つるつるになっている。
多賀宮の参道にある地蔵石(寝地蔵)は、一つだけ飛び出た石がお地蔵さんに見えることから人気スポットになっている。
三重県伊勢市豊川町